大会長挨拶
会員の皆様方におかれましては,ますますご健勝のこととお慶び申し上げます.
さて,日本人間工学会第57回大会を日本人間工学会東海支部の全面的な支援のもと,2016年6月25日(土),26日(日)に三重県立看護大学で開催いたすこととなりました.前回の東海支部で開催した全国大会は,名城大学において福田康明大会長のもと第48回大会(2007年)で9年ぶりとなります.2007年大会では,参加の申し込みや会費の支払いがインターネットによる受付決済を導入するとともに,新たにクレジットカードによる決済も可能にした初の大会でした. この度,開催校となる三重県立看護大学は,1997年に三重県初の4年制看護大学として誕生,以来18年間に1500名を超える卒業生を輩出し,県内はもとより国内外の看護の発展ならびに保健,医療および福祉の向上に寄与しております.
本大会では,「人間工学と看護学」をメインテーマにさまざまな内容を企画しております.特別講演は,筑波大学教授 川口孝泰氏に「看護のものづくりと人間工学」と題してご講演いただくことになりました.川口氏は,看護師でいらっしゃいますが,工学系の大学院で修士,博士の学位をお取りになり,特に人間工学には造詣が深い方でいらっしゃいます.正にメインテーマにふさわしいご講演になるものと期待しております.なお,今回の特別講演は,三重県立看護大学第一回公開講座として一般の方々にもご参加いただけるようにご案内をしております.また,本大会では,「看工連携によるものづくりプロジェクト創出ネットワーク」事業として,看護ケアを支援するための「ものづくり」と「知的財産」について議論する場を設けました.看工連携によるものづくりの事例発表と三重県内で看工連携事業に興味のある企業にご参加いただく予定です.
本大会のもうひとつの新しい取り組みとして,座長を若い研究者に積極的に依頼し,さらにその方々の地域,男女,職種のバランスを考慮いたしました.加えて日本人間工学会の全国大会としては初めて,託児サービスを行うことにいたしました.次世代を担う若い方々が安心して研究発表に参加し,学会を盛り上げていくことができるように配慮いたしました.
さらに東海支部の特別企画として「初学者のための人間工学測定技法」を学会前日の6月24日(金)に開催を予定しております.人間工学を広く普及させ,本学会の会員を増強させていくためには,学会が若い人たちを育てていくことが必要だと東海支部では考えております.そこで東海支部では,学会開催に加えて若い研究者や実務者を対象に人間工学測定技法の研修会を行うことにいたしました.初学者を対象とした実験の取り組み方やデータ処理の技法などを学んでいただくいい機会でもありますから,是非若い世代の人たちにご参加していただきたいと思っております.東海支部は,皆で力を合わせて「若い人を未来の人間工学プロパーとして育てていこう!」という熱い気持ちを持っております.
2016年5月に三重県では伊勢志摩サミットが開催されるため警備が強化されますことや三重県立看護大学が津駅からバスで15分程かかるため,皆様にはご不便をおかけいたしますが,精一杯のおもてなしをさせていただきますので,多数の皆様のご参加をお待ちいたしております.
一般社団法人日本人間工学会 第 57 回大会
大会長 斎藤 真