日 程: | 2021年3月27日(土) |
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講師・テーマ: |
榎原 毅 先生(名古屋市立大学 准教授) 「人間工学研究でありがちな統計怪析?の落とし穴-データの質と研究の質について考えよう-」 |
セミナー概要: |
人間工学研究では、人の行動を経時測定する各種ビッグデータや、オンラインによる大規模調査に代表される、
大量な不連続・離散データを扱うことが多くなってきたと思います。そのようなビッグデータは、データの非
独立性や仮説検定の理論上、従来の統計学が好んで扱ってきた「正規分布」を前提とした統計処理は不向きです。
また、ビッグデータ解析ではそのデータボリュームの多さから誤った関連性を見いだしてしまうこともあります。
このように、誤ったデータ解析(統計怪析)で科学的な知見を歪めてしまうことのないよう、データの特性に
応じた解析方法を採用することは重要です。 また、近年の計測技術の発展に伴い、人の行動に関する情報は大量に、リアルタイムに、そして多変量に収集 できることは大きな恩恵を私たちに与える一方で、それらデータの「量」と「質」は別次元の問題です。 近年のAI・ビッグデータ時代において「データをたくさん取ると研究の質が高い」と漠然と捉えている方も少な からずいるかもしれません。科学的知見の質はどこから来るのでしょうか? 研究のデザインやRisk of Bias, 欠測値のことなど,多面的な側面で科学的知見の質は定められ、私たちが当たり前のように使っているp値は科学的 知見の質を限定的に保証しているに過ぎません。このように、「データの質」はどのように考えればよいのか、 「学術研究の質」はどのように定義され、どのように評価されているのか、近年の動向を俯瞰し、ビッグデータ時代 の統計解析に関する注意点を紹介したいと思います。 学生・若手のみならず,シニア・ベテランの皆様にもご参集いただき、ご一緒に本テーマについてディスカッションする場にしたいと思います。 |
開催形式: | オンライン開催(Zoomほか、インタラクションツール使用予定) |
定員: | 60名(予定) |
プログラム: |
13:00~13:50 第2回評議員・役員会合同会議【関係者のみ】 -------- 休憩 10分 -------- 14:00~14:50 総会【関西支部会員のみ対象】 -------- 休憩 10分 -------- 15:00~17:00 ビッグデータ人間工学研究部会セミナー |
主催: | 【セミナー】 ビッグデータ人間工学研究部会 日本人間工学会関西支部 |
参加費: | 無料 |
参加申込: |
セミナーへのご参加には申し込みが必要です. 下記フォームをご記入頂き,関西支部事務局(下記)までメールにてお申し込みください. ※関西支部会員の方には,ご案内メールをお送りしておりますので,そちらにてお申し込みください. 以上. |