◇概要
高齢化社会の到来とともに,高齢者や身体障害者の自立支援や介護支援のため,人間親和型ロボットへの関心が高まり,人間に優しく安全なアクチュエータの開発が要求されています.
ゴムを素材とした空気圧で駆動される空気圧ゴム人工筋肉は,代表的な空気圧ソフトアクチュエータであり,軽量かつ高出力という特徴があります.
岡山大学では,安価なマッキンベン型ゴム人工筋肉を開発し,臨床応用の研究を行っています. 人工筋肉には,収縮様式・出力様式によって,収縮型直動ゴム人工筋,収縮型彎曲ゴム人工筋,伸長型直動ゴム人工筋,伸長型彎曲ゴム人工筋があります.
収縮型直動ゴム人工筋では,外径11.6mmのもので,600kPa加圧時に340N程度の収縮力が発生します. 人工筋肉の種類を選択して,立ち上がり支援,指の動きの支援(把持,ピンチ動作),歩行支援の研究を行っています.
まだ製品化には至っていませんが,研究途上であり苦心している点などについて述べたいと思います.
|