6.5 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業
   −キーボード以外の入力デバイスの要求事項


ISO/CD 9241-9.3
Ergonomic requirements for office work with visual display terminals(VDTs)−Part 9: Requirements for non-keyboard input devices

規格内容概要:キーボード以外の入力デバイスとして、広く用いられているマウス、トラックボール、携帯型スキャナなどを対象範囲として、音声入力やHMD (head-mounted display systems)は対象外としている。ハードウェア及びソフトウェアを含み、例えば、デバイスのサイズ、形、作動に必要な力や変位、入力に対する視覚的なフィードバック時間といった項目が、人間工学上満たさなければならな い要求事項として、提案されている。また、ポインティング、ドラッギング、トレーシングといった作業に応じた個々のテスト方法や主観的な作業/快適性評価法も含まれている。

審議経過概要:1996年10月にCD第2版が否決され、このコメントを考慮して改訂が行われた。CD第3版は1997年12月の投票で可決された。1998年1月に開かれた ISO/ TC159 /SC4/WG3の会議において、前記投票時にあったコメントを処理し、DISが作成された。一方、フィンランドのメンバから、実際にこの規格案に基づいたテストを各国で試行し、問題がないか、同じ結果が得られるか、あるいは、規格の修正を行う必要がないかを、短期間で検討するタスクフォースの提案が行われた。DIS 投票は1998年5月 21日に開始し、1998年10月21日に締め切られる予定である。

日本の対応:CD第2版については、非現実的な要求事項があることなどから、反対投票を行ったが、この時のコメントが第3版には反映されており、賛成票を投じた。また、上記タスクフォースについては、 日本としても協力しようとしたが、1998年1月のWG3会議ではタスクフォースは合意されなかった。

廣田 記



ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 12 1998