6.3 人間工学−手作業−持ち上げ作業

ISO/CD 11228-1
Ergonomics −Manual handling −Part 1:Lifting and carrying

規格内容概要:作業の合理化や機械化が進んだ状況下でも、作業のつなぎ目に、人力に頼らざるを得ない過程が数多く残されており、相対的に負荷の大きな作業となっている。これが遠因となって、腰痛を始めとする健康への影響を与えていることも明らかになっている。人力依存作業のうち、成人男女が一人で行う手作業に的をしぼり国際標準を定めようとしている。パート1は質量3kg以上のものを扱う持ち上げ作業と運搬作業を対象としている。

審議経過概要:第1回目のCD投票が1995年7月に行われた。全体の主旨には賛意が多く集まったが、細部について多くのコメントが出され、CD第2版が1998年2月に提出された。第13回WG4会議で審議され、若干の修正後DIS投票の準備に入る。

日本の対応:第1回目の投票で作業の人体側基準点の変更を提案し、また、季節労働や部分的集中作業への配慮が必要なことを主眼として反対投票を行った。CD第2版では多くの修正が行われ、日本の意見も取り入れられている。しかし、規格に取り入れられるべき日本側からの具体的データがないことは残念である。

石川 記



ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 12 1998