5.5 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−作業環境の要求事項

ISO/DIS 9241-6
Ergonomic requirements for office work with visual display terminals(VDTs)−Part 6: Environmental requirements

規格内容概要:VDT機器の作業環境に対し、ストレスや不快感を引き起こす視覚、聴覚、温熱環境の原因を防ぎ、作業の効率をあげる人間工学要求事項である。照明やVDT画面の照明の映り込みによるまぶしさを抑制する方法、騒音の影響と抑制方法、機械振動の影響と排除方法、電磁界の影響と排除方法、温熱環境の影響と制御、作業空間のレイアウト等を規定している。基準があまり述べられていないので、規格というより、指導、推奨の内容である。

審議経過概要:1996年7月に第1回のDIS投票が行われ、否決された。1996年9月のストックホルム会議、1997年1月のドイツでのWG3会議にて審議され、1997年3月頃を目標に、改訂案を作成中であった。ただし、10章および付属書Eについては、テクニカルレポートへの変更提案があり、新作業項目(9241-6TR)として認められた。第二回DIS投票は1998年4月9日開始、6月9日締め切りで行われる。

日本の対応:全体的には、各国の文化、環境条件が異なるため、各国の基準に従う内容となっているが、今回、新たに電磁環境の規定が追加された。関連する基準の解釈の誤りから、環境への要求値が過大であり、1996年7月の投票では、反対投票とともに、要求値を変更する提案を行い、主旨は採用された。

谷井 記



ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 12 1998