5.4 人間工学−機械設計に必要な周辺接近寸法−第3部:人体計測データ

ISO/DIS 15534-3
Ergonomics−Access dimensions for the design of machinery −Part 3:Anthropometric data

規格内容概要:欧州規格(CEN)のEN547-3(1996-12)“Part3:Anthropometric data”「第3 部:人体計測値」の世界規格版。機械設計者用に整理された最低必要と考えられる21項目の人体測定項目のリスト。同一項目でも99%、95%、5%値を挙げているので延べ30項目に及ぶ。具体的な数値が表の重要部分を構成している。

審議経過概要:第1、2部と同様にISOとしては審議しないでウィーン条約に基づく併行投票でいきなりDIS投票に進んだ。投票期間は1998-4-16開始で1998-9-16 期限の6ヶ月投票。この規格原案も第1、2部と同じ経過を辿って今日に至っているので第1部の項を参照して頂きたい。

日本の対応:JENCは同様にSC6/WG4当時、エキスパート登録をして審議に積極参加する手はずを整えていた。審議することなく投票だけ参加というのは空しいとも言えるが先に検討していただいたヨーロッパ勢に感謝して、新規業務項目に精力を傾注出来るというメリットも認識できる。ヨーロッパ人の人体寸法値規格がそのままISO規格になれば世界規格としては不自然であり、なじまないことは明々白々である。アジアの国々はきっぱり反対して当然である。その上で日本、韓国、中国、タイなどと連携して新たに整表して提案するのは新しい環境で日本が採りうる新しい選択だといえる。9月まで約5月間あるので JENCとしては建設的に検討してみる良い機会であろう。

堀野 記



ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 12 1998