5.1 機械の安全−機械の作業場設計のための人体測定学的要求事項

ISO/DIS 14738
Safety of machinery −Anthropometric requirements for the design of workstations at machinery

規格内容概要:この規格案は人体寸法を応用して移動不可能な機械における作業場の設計寸法を割り出す原則の確立を目指しており、最近の人間工学の知識および欧州人の人体寸法に基づいたものである。
その内容は通常の座位、機械の操作に際して座面高を上昇させての座位、臀部を支えるスタンドを使用した立位および通常の立位を要求する機械類の設計に必要な高さ、幅および奥行きに関する寸法の割り出し方を数式で表現したものとなっている。設計寸法の割り出し(算出)に際しては、靴を履いた時、足の動き、下肢の動き等を考慮した高さ、幅、奥行き方向の付加(加算)寸法が示されている。しかしながら、メンテナンス、修理、清掃に必要な空間を含んでいない。

審議経過概要:本規格案は欧州標準化委員会において原案作成および審議が進められてきたが、昨年(1997年)6月の第11回 SC3総会においてウイーン協定に基づく併行投票手続きで進める事になった。それゆえ、欧州外の ISO/TC159/SC3メンバー各国は原案作成に係わっていない。

日本の対応:今年(1998)の5月4日を投票期限として、上記内容の規格案に対する賛成・反対の投票が求められた。規格内容概要において記述したように、欧州人のデータが使 用されているので、反対投票を行い、欧州人データだけではなく日本人データも加筆するよう要求した。

谷井 記



ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 12 1998