3.7 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業
   −仕事の要求事項についての手引き


ISO 9241-2:1992
Ergonomic requirements for office work with visual display terminals(VDTs) −Part 2:Guidance on Task requirements

本規格はオフィスで VDT を用いた情報処理システムを利用する作業で利用者が行う仕事のあり方について人間工学上の配慮を加え、利用者の作業遂行を促進し、且つ福利・安全・健康を損なわない為の手引き書である。従来のインタフェイス設計の視点からではなく、利用者が行うべき仕事の設計という視点を明確に打ち出している。モノづくりに関わる工業規格の中にこのような視座を明確にした規格が加わることは、記述が要求や勧告の形を取っていなくても今後に影響を持ち、意義あることである。Task とは「利用者が当面、解決を課せられたあるまとまりのことがら」といった概念で、日本語では「仕事」と言い、心理学では課業、課題の訳が当てられる。この用語に関して今後合意形成が期待される。ISO 6385 Ergonomic principles in the design of work systems「作業システム設計のための人間工学の原 則」(日本人間工学会標準化委員会翻訳、1982年)が引用規格となっている。

矢頭 記



ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 12 1998