1.4 2000年度ISO/TC159国内対策委員会活動報告
TC159国内対策委員会委員長
堀野定雄

以下は2000年度の委員会活動成果を簡潔に整理した要約版である。学会総会報告を兼ねる。

1) 委員会開催状況、国際会議出席状況

(1) ISO委員会{委員長:堀野定雄、事務局:森みどり}
  • 国内委員会:全体会議5回、分科会38回、その他E-mail会議多数を開催。
  • 国際会議出席状況[会議名(開催地):出席者数]:22回の国際会議に延べ46名出席。
CEN/TC122&ISO/TC159 CAG(ロンドン):1名、SC1/WG1(デルフト):2名、SC1/WG1(デルフト):1名、SC1/WG2(ベルリン):2名、SC1/WG2(デルフト):2名、SC1/WG4(サンディエゴ):4名、SC1/WG4(ミュンヘン):4名、SC3総会(サンディエゴ):3名、SC3/WG1(ノッティンガム):3名、SC3/WG4(パリ):1名、SC3/WG4(エッセン):1名、SC4総会(サンディエゴ):1名、SC4/WG2(ロングビーチ):4名、SC4/WG2(コペンハーゲン):4名、SC4/WG2 DMG(ケルン):3名、SC4/WG5(ケベック):1名、SC4/WG5(ロンドン):1名、SC4/WG6(パリ):1名、SC4/WG6(ロンドン):1名、SC4/WG8(サンディエゴ):1名、SC5/WG1(コペンハ-ゲン):3名、SC5/WG1(ロンドン):2名

(2) JIS委員会 [平成12年度JIS原案作成委員会]
{委員長:林 喜男、幹事:中野義彦、事務局:森みどり}
@分科会組織
  • 第1分科会(JIS Z 8528-1) 主査:田中典明、幹事:中野義彦、吉武良治
  • 第2分科会(JIS Z 8527) 主査:林 喜男、幹事:米村俊一
  • 第3分科会(JIS Z 8503-1) 主査:森 剛志、幹事:有光隆也
  • 第4分科会(JIS Z 8515) 主査:石 裕二、幹事:中野義彦
  • 第5分科会(JIS Z 8500) 主査:河内まき子、幹事:持丸正明、高橋昭彦
本委員会5回、分科会延べ47回開催。下記5件のJIS原案を作成、日本規格協会に提出。

AJIS規格原案提出
  • JIS Z 8528-1 「人間工学−フラットパネルディスプレイ(FPD)を用いる作業−第1部:通則」
  • JIS Z 8527 「人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−フォームフィリング対話」
  • JIS Z 8503-1 「人間工学−コントロールセンタ-の設計−第1部:コントロールセンターの設計原則」
  • JIS Z 8515 「人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−ワークステーションのレイアウト及び
  • 姿勢の要求事項」
  • JIS Z 8500 「人間工学−設計のための基本人体測定項目」
2) 成 果:ISO/JIS制定規格、規格原案

(1) ISO規格8、FDISになった規格原案3、DISになった規格原案8、CDになった規格原案7件、WDになった規格原案9件、NWIになった規格原案2件。

(2) 新ISO規格:8件
ISO 11226:2000 「人間工学−静的作業姿勢の評価」 [SC3/WG2]
ISO 9241-3/Amd 1:2000 「人間工学−表示装置を用いるオフィス作業−視覚表示の要求事項−追補 1:視覚作業性及び快適性試験」 [SC4/WG2]
ISO 9241-1/Amd 1:2001 「人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−第1部:通則−追補1 [SC4/WG5]
TR 18529:2000 「人間中心設計のライフサイクルの記述」 [SC4/WG6]
ISO 11064-1:2000 「制御室の人間工学的設計−コントロールセンターの設計原理」 [SC4/WG8]
ISO 11064-2:2000 「制御室の人間工学的設計−コントロールスイートの配置計画」 [SC4/WG8]
TS 13732-2:2001 「表面接触時の人体反応の評価法 −中庸温域表面への人体接触」 [SC5/WG1]
TS 14415:2000 「温熱環境の人間工学−特別な配慮を必要とする人々に対する国際規格の適用」 [SC5/WG1]

(3)制定されたJIS規格:3件
JIS Z8514:2000 「人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−キーボードの要求事項」 [IS0 9241-4対応]
JIS Z8525:2000 「同−コマンド対話」 [IS0 9241-15対応]
JIS Z8530:2000 「人間工学−インタラクティブシステムの人間中心設計プロセス」 [IS0 13407対応]

3) ISO/TC159審議項目及び経過と投票対応
(1)SC1(人間工学の指導原理) 主査:青木和夫 
分科会開催: 1回、E-mail会議多数回
・ISO/CD 6385(rev.) 「作業設計における人間工学の原則」:DIS案作成中。
・ISO 10075 「精神的作業負荷に関する用語の定義」:改訂作業中
・ISO/WD 10075-3 「精神的作業負荷の測定及び評価」:CD案作成中
・ISO/WD 20282 「ユーザビリティ分類のための評価法」:原案作成中

(2)SC3(人体測定と生体力学) 主査・事務局:谷井克則
幹事国業務議長:井谷 徹、事務局:鈴木一重
分科会開催:3回
  • SC3総会(00-04-29/30、サンディエゴ)に芦澤・河内委員が出席。
  • ISO/DIS 15535 人体測定データベース作成のための一般的条件:NP → DIS化、名称変更。
  • ISO/WD 15536-1 コンピュータマネキンとボディテムプレート−構造と寸法:NP → WD化。
  • ISO/NP 15536-2 コンピュータマネキンとボディテムプレート−構造とディメンジョン:審議中。
  • NWI投票 2件「局所筋負担の改善のための人間工学的手続き」「国際的に互換性のあるデータベースのための3次元走査方法論」が審議項目に。
  • ISO 11226 静的作業姿勢の評価:FDIS賛成投票→IS化、名称変更。
  • ISO/DIS 11228-1.2 手作業―持ち上げ作業:審議中。
  • ISO/DIS 15537「工業製品およびデザインの人体測定学的側面のための被験者選定原則」:NP→ DIS化、名称変更。
  • ISO 14738「機械の作業場設計のための人体測定学的要求事項」FDIS賛成投票
(3)SC4(人間とシステムのインタラクション) 主査:中野義彦
@SC4/CAG会議報告:SC4議長、各WG主査・副主査で構成する会議で9、3月ロンドンで開催。

ASC4/WG1(制御器と信号表示法の基礎)国際主査:堀野定雄、事務局:BSI(イギリス)
国内対応:アドホック委員会 主査・事務局:堀野定雄
ISO 1503「幾何学的配置及び運動の方向(1977)」改訂、SC4総会(2000-07、サンディエゴ)で日本からのNP改訂提案への期待が再確認された。国内組織化の予算化を再度申請中。

BSC4/SG1[SC4/WG1・2・3対応]
主査・事務局:中野義彦
(ISO 9241シリーズ「人間工学-視覚表示装置を用いるオフィス作業」ハード側面規格、ISO 13406シリーズ「人間工学-フラットパネルディスプレイを用いる作業」、ISO 9241改訂のAWI 18789シリーズ規格を担当)
分科会開催:11回、特別会議3回開催、E-mail会議多数回。
・投票:ISO 9241-3/FDAmd 1(コメント付き反対)、ISO/FDIS 13406-2 (コメント付き反対)

CSC4/SG2[SC4/WG5対応]
 主査・事務局:山本 栄(ISO 9241シリーズソフト側面規格、ISO14915シリーズ「マルチメディア・ユーザインターフェース・デザイン」)
 分科会開催:9回、E-mail会議多数回
  • 投票 :ISO/DIS 14915-1 序論とフレームワーク(賛成)、ISO/DIS 14915-3 メディアの選定とメディアの結合(賛成)、ISO/CD 14915-2.2(マルチメディアにおけるコントロールとナビゲーション(コメント付き反対)、 ISO/DTS 16071 アクセシビリティ(コメント付き反対)
DSC4/SG3[SC4/WG8対応] (ISO 11064シリーズ「コントロールセンターの人間工学的設計」)
 主査:森 剛志、副主査:富松 脩、山岡俊樹、事務局:藤田祐志
 分科会開催: 3回、E-mail会議多数回
  • 投票:ISO/FDIS 11064-1設計原理(賛成),ISO/FDIS 11064-2コントロールスウィートの配置計画(賛成)
  • 原案審議: ISO/WD 11064-4ワークステーションの配置と寸法、 ISO/WD 11064-5表示器と制御機器、ISO/WD 11064-6作業環境、ISO/WD 11064-7評価の原則
  • JIS規格原案 : 当分科会を母体とする平成12年度JIS原案作成委員会第3分科会において、ISO/FDIS 11064-1対応のJIS Z 8503-1規格原案審議・作成、規格協会に原案提出。
ESC4/SG4[SC4/WG6対応](ISO/FDIS 13407「インタラクティブシステムの人間中心設計過程」)
 主査:黒須正明、事務局:堀部保弘
 分科会開催: 4回、E-mail会議多数回
  • ISO 13407「インタラクティブシステムの人間中心設計プロセス」の広報目的で各種学会、工業会等で講演。業界誌にも投稿。
  • 投票 : ISO/FDTR 16982人間中心設計のためのユーザビリティ評価手法(コメント付賛成)
(4)SC5(物理環境の人間工学)  主査:栃原 裕
@SC5/WG1(物理環境の人間工学−温熱環境) 
 主査:栃原 裕、事務局:吉田良一 
 分科会開催: 4回
  • ISO 7730とISO/CD 13732-2に含まれる、不均一温熱環境(特に、床暖房)についてのシンポジウムを支援。
  • ISO/DIS 14415 「特別な配慮を必要とする人々に対する国際規格の適用」:日本から規格原案提案、TS化決定。
  • ISO 7726「熱環境物理量測定のための機器と方法」の和訳委員会設置


ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 5, 2001