人間工学測定技法講座 第2回レポート

 

第2回:「モーションキャプチャを使った人の動作計測の基礎 」

■開催日時  2016121日(木) 17:3020:30
■開催場所  名古屋市立大学 北千種キャンパス
■参加者   14名
モーションキャプチャは人の動きを3 次元で測定することのできる装置として、スポーツ・リハビリなどの分野で動作解析に用いられています。本講座ではモーションキャプチャ(光学式)の使用方法、応用事例の紹介を行った後、実際にモーションキャプチャを用いて動作計測実験を行います。本講座を受講していただくことで、モーションキャプチャで測定できるデータの種類や精度、実験方法を具体的に学ぶことが出来る講座です。

講師プロフィール①

matsukawa松河 剛司
愛知工業大学情報科学部 准教授

博士(芸術工学)。名古屋市立大学大学院芸術工学研究科修了。
専門はモーションキャプチャ、3DCG。
JES東海支部役員。

 

概要

本講座では前半の1時間は座学としてモーションキャプチャ(光学式)の基礎知識について、初学者にも分かりやすくご紹介いただきました。

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モーションキャプチャには、光学式(カメラを使用する)、磁気式(磁界を発生させ、磁気コイルを身につける)、機械式(センサを体に身につける:曲げセンサ、気圧/ジャイロ/加速度センサなど)など、多様なバリエーションがあることを説明し、現在主流である光学式のモーションキャプチャについて、本格的な製品からKinectのような簡易測定の製品の利点と欠点についてご紹介いただきました。
KinectやLeapMotionのようなマーカーレスで測定できる機器も、今後様々な人間工学研究において応用されてくる可能性を感じました。

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また、座学の後半では、株式会社ナックイメージテクノロジーのご担当者様より、名古屋市立大学芸術工学研究科に設営されているモーションキャプチャシステムについてご紹介いただきました。

座学後、18:40より約2時間ほどは実際のモーションキャプチャスタジオに移動し、モーションキャプチャシステムの実演を行いました。
実際にキャリブレーションの設定方法から、データ処理までの一連の作業について、実演していただくことで充実した内容の講座となりました。また、本格的なモーションキャプチャスタジオが設置されている施設は全国的に見ても少ないと思いますが、名古屋市立大学では名古屋市商工会議所と連携し、一般にもスタジオ利用の貸し出しを行っている旨、横山清子先生よりご案内がありました。
(利用希望の方は測定技法講座事務局までお問い合わせ頂ければ仲介させていただきます)。

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大阪・新潟・兵庫・福井・東京など、遠方からもたくさんご来場いただき、大変盛況の講座となりました。