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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

ED-152 アキレス腱およびすね部用保護カバー

画像

概要
製品の概要

ロールボックスパレット(カゴ車)を取り扱う作業向けに特化した、作業性と安全性を両立させたアキレス腱およびすね部用保護カバーです。
アキレス腱およびすね部用保護カバーアキレス腱およびすね部用保護カバー

人間工学的配慮視点

トラックの荷台や倉庫、小売店舗内で使用されるロールボックスパレットを取り扱う作業では、操作中の足部の激突・はさまれ等によりアキレス腱やすね部を怪我する可能性があり安全性確保が問題になっています。
対策として、アキレス腱を保護するカバーを取り付けた作業靴やすね部を保護するプロテクター等がありますが、総じて硬い素材であり一体型形状のため、作業性や着脱性が悪いという問題がありました。

そこでこの保護カバーでは、
1.アキレス腱とすね部の同時保護のため、それぞれの箇所を保護する保護パッドを設ける構造としました。
2.装着感と安全性確保のため、硬軟2種類の素材を組み合わせ、外側を硬質プラスチック等の硬い素材、内側をEVA樹脂等の柔らかい素材の配置としました。
3.作業性確保のため、保護カバー全体を複数の保護パッドをブロック状に配置した凹凸形状とし、動きに合わせてフレキシブルに動くようにし、作業中の不快感や痛みを解消しました。
凹凸形状について
凹凸形状
凹凸形状について
凹凸形状

フレキシブル
フレキシブル

4.着脱容易さ確保のため、面ファスナー式のベルトを設け、着脱容易さを実現するとともに、万人に無理なく使用できる調整可能なものとしました。

5.保護カバー本体を暗色とし衣類との調和を図るとともに、反射材を取り付けて夜間や暗所での視認性にも配慮しました。
通常時
通常時
反射時
反射時

<参考文献>
大西明宏:ロールボックスパレット起因による労働災害の実態と特徴,人間工学,49(4):175-182,2013.

開発秘話

ロールボックスパレットを取り扱う作業時に労働災害が発生しているというデータに注目し、ロールボックスパレット作業用手袋を開発・販売し一定の評価を得ることができ、手に関する問題は解決しましたが、足の問題が残されており、これを解決したいという思いがきっかけです。
比較的軽微なものが多い災害ですが、負傷箇所は、手、足、頭部と身体全体に及んでおり、特に足の負傷はアキレス腱断裂等、手よりも重篤度が高く、後遺症の可能性もあり、安易に見過ごすことのできないものです。仕事はもちろん、怪我をした本人にも大きな負担となります。
このことから、可能な限り、作業の安全・快適をサポートしたいという思いのもと開発に取り組み続けています。
開発中は、安全性と作業性の両立に主眼を置き、パッドの素材、形状、配置を含め、保護カバーのデザイン、機能等について何度となく検討、試作、モニター評価を重ね、納得のいく製品が出来上がりました。


特許・意匠登録番号

意願2015-29402、意願2015-29403、意願2015-29404

推薦者

広報委員会

お問い合わせ
企業名・担当部署名

アトム株式会社

担当者名

朝比奈 智 (代表者:平 雄一郎)

e-mail

sasahina@atom-glove.co.jp (info@atom-glove.co.jp)

その他連絡先

共同研究者:独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 リスク管理研究センター 大西明宏

掲載URL

http://www.atom-glove.co.jp

製品発売時期

2016年11月

更新日

2017年04月07日



 


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