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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

ED-135 ハバック 仰向き枕

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概要
製品の概要

仰臥位サポート枕
円背の為、仰臥位での寝姿勢が取れない方向けに開発しました。

  1. 高めの枕で、高さの調整を可能としました。
  2. 円背の体型に合わせて、肩甲骨まで支え、仰臥位の寝姿勢で左右に転がらず、弊社販売中の「ポジクッション」との組み合わせにより、骨盤が反らないように支えます。
  3. 最初の開発品は肩甲骨の支えを重視したため、U字アーム部分の長さが寝返りの阻害につながり、モニタリングの結果が不評でした。そこで、肩甲骨の支えと動きやすさの両立を図り、U字アーム部分を短くしました。
  4. カバー生地の2色配色により、見た目で、頭部の置き位置がわかるようにしました。
  5. 展示会でのバイヤーの意見を採用し、上部に持ち運びに便利な取っ手を付けました。
人間工学的配慮視点

人間中心設計プロセス(HCD)に従い、設計→評価→改良→評価・・・のスパイラルアップを繰り返し、製品開発を進めました。

仰臥位の寝姿勢を支援するために、【1】できるだけ腰が反らない、【2】肩甲骨を支えることで、胸部の圧迫を軽減(側臥位が長期に続くと、拘縮が進行する)、【3】頸部は軽度屈曲位(15度)に近づけるの3点に留意しました。その後、【4】初めて使う介護者でも、適正な位置に患者の頭部を置くことができる、【5】持ち運びしやすいように枕上部に取っ手を付けるの2点が加わりました。

なお、例数は少なく、エビデンスとしては今後積み重ねて行く必要はありますが、当該枕の使用および弊社既製品「ポジクッション」との組み合わせで1ヶ月程度利用することにより、腰部の反りも軽減し、円背の方でも側臥位にならずに仰臥位姿勢で睡眠がとれるようになる症例を確認しています(2症例)。

開発秘話

商品開発に向け、静岡県工業技術研究所と貴学会員による「平成24年度人間工学実践マラソン」に参加しました。ユーザビリティ調査、生体計測の手法や統計解析法を学び、介護施設でのモニタリングを実施しました。弊社では、先に開発した車いす用ポジショニングクッションがそのまま使えると考えておりましたが、モニタリングの結果、【1】U字部分と肩甲骨の当たり具合が不評、【2】2色配色の濃色部に頭部を置くため、従来品では、浅い位置になってしまうなど、改良・改善点が見つかりました。そこで、肩甲骨の支えと動きやすさの両立を図り、U字アーム部分を短く改良しました。また、初めて使う介護者が適正な位置に患者の頭部を置くことができるようにカバーデザインを改良し、平成25年4月のバリアフリー展(大阪)でのバイヤーの意見を踏まえ、枕上部に取っ手を付けました。いずれの改良点も、介護施設でのモニタリングアンケートにより検証し、効果を確認しています(開発→モニタリング→改良→モニタリングの流れで製品開発を進めました)。


評価結果データ
特許・意匠登録番号

特願2010-855  意匠登録第1487309号

推薦者

(財)労働科学研究所/松田文子

お問い合わせ
企業名・担当部署名

株式会社丸井商事

担当者名

井木英之

e-mail

hide@marui-jp.net

その他連絡先

静岡県工業技術研究所

掲載URL

http://www.rakudes.com/category/item/itemgenre/itemg01/

製品発売時期

2013年9月

更新日

2013年10月11日



 


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