ED-131 プロサウンド F75
概要
製品の概要
プロサウンドF75は使いやすさと診断しやすさにこだわった、アロカのハイエンド超音波診断装置です。超音波検査はプローブと呼ばれるセンサを体表面にあてがうことで、体の中を見ることができる検査です。手軽で患者さまへの侵襲性が低いため、今日の医療現場では広く行われています。
人間工学的配慮視点
検査者にとっての使いやすさ、検査者・患者さま双方にとっての安心・安全を大切にして、私たちはプロサウンドF75をデザインしました。
検査者にとっての使いやすさ。それを可能にしたのは、操作パネル・モニタをフレキシブルに動かせる設計です。検査者の多様な体型・好みに合わせた位置調整ができ、それぞれがより自然な姿勢で検査することが可能になりました。また検査時によく使うスイッチ類は指の届きやすい所に配置しました。これらの配慮は検査効率を高め、質の高い検査へ。質の高い検査はより正確な診断を可能にし、患者さまに安心を提供します。
さらにスイッチのLEDライトはCUD(カラーユニバーサルデザイン)対応で、色覚にハンディキャップのある操作者でも、きちんと判別することができるよう配慮されています。
そして装置を安全に運用すること。視覚的エルゴノミクスの観点から、ボディカラーには視認性の高いカラーリングを取り入れています。また大きなモニターは低い位置で固定することができます。運搬者は視界を妨げられず、また回りの人は装置を正確に認識することで、沢山の人が行き交う院内でも安全に移動させることが可能です。
開発秘話
従来の超音波診断装置開発は、まず装置の回路基板を設計し、その量や形に応じた入れ物となるボディを設計するという方法を取っていました。そのため、回路基板が大きい多機能製品では操作のしやすさや、検査者の負担軽減に多くの制約がありました。
そこでプロサウンドF75では、まず操作パネルやモニタの位置、可動域を規定したうえで、回路基板を作りました。信号処理の大部分をソフトウェア化し、回路基板の容積を縮小することにも努めました。また製品デザインを繰り返し検討するなど、開発に関わる部門同士が密にコミュニケーションを取る開発を心がけました。
一方で、使いやすさへの配慮を最大限に盛り込んだ結果、可動部の構造が複雑になり、耐久性の確保が課題となりました。試行錯誤の末、各国の安全規格に対応する試験をパスし、弊社自身が定めるさらに厳しい耐久性試験をクリアすることができました。
これらの苦労の甲斐があって、検査者にやさしく、高性能な超音波診断装置プロサウンドF75が完成したと自負しています。
評価結果データ
特許・意匠登録番号
特許・意匠出願中
推薦者
日本人間工学会広報委員会
お問い合わせ
- 企業名・担当部署名
アロカ株式会社 デザインセンター
- 担当者名
鈴木浩之
suzu1912@aloka.co.jp
- その他連絡先
共同研究者:
千葉大学・院・工
下村義弘准教授
勝浦哲夫教授- 掲載URL
- 製品発売時期
2010年
- 更新日
2010年11月08日