ED-123 東芝マシンルームレスエレベーター SPACEL-EX
概要
製品の概要
いろいろな人が使うものだから、誰にでも使いやすいものにしたい。SPACEL-EXはユニバーサルデザインの考え方に基づき、様々な評価・検証を通して設計されたエレベーターです。
人間工学的配慮視点
障害を持たれた方、高齢者など、多様な利用者に評価・検証のご協力をいただき、このエレベーターのデザインは出来上がっています。操作ボタンの表示は、数字や矢印の形そのままが盛り上がった凸文字とし、触って目的のボタンが見つけやすくなっています。視認性にも配慮し、文字やボタンの大きさ、文字色と背景色の組み合わせを決定しました。また、オプションで、かご内が満員になったことをお知らせする「満員お知らせ灯」を用意。ブザーが聞こえず、満員になったことに気づかなかったという聴覚障害者のご意見からこの機能は生まれました。さらに『降りる方がいます お出口をあけてください』とアナウンスを流す「降車お知らせボタン」によって、発話が困難な方だけでなく、小さなお子様連れや高齢者、車椅子をご利用の方なども混雑時にあわてずゆっくりお降りいただけます。その他にも音と光でドア開閉のタイミングを知らせる機能や、かごと乗り場の隙間をできる限り狭くした設計など、安全面にも十分に配慮しています。
開発秘話
視覚障害者のうち点字を読める方は1割程度とも言われています。そのような背景から、数字が数字の形のまま触ってわかる凸文字ボタンのコンセプトが生まれました。視覚障害者を対象にした評価の結果、比較的細い線を凸形状にしたほうが、触知性が高い(触って数字を認識しやすい)ことがわかりました。しかし実際に見える数字の線を細くしてしまうと、今度は視認性が低下します。そこで、見える数字の線幅は細くせず、その線の背骨にあたる部分だけを細く凸形状にすることで、触知性と視認性を両立するボタンが生まれました。また、「満員お知らせ灯」については、ひらがな、漢字、図記号それぞれのサンプルを作成して意味の伝わりやすさを評価したところ、聴覚障害者は表音記号であるひらがなが分かりづらい場合があることがわかりました。結果、漢字の読めない外国人や小さな子供にも配慮して、図記号と漢字の組み合わせで情報提示をしています。
評価結果データ
特許・意匠登録番号
意匠登録第1188314号
推薦者
日本人間工学会 広報委員会
お問い合わせ
- 企業名・担当部署名
株式会社東芝 デザインセンター
info@design.toshiba.co.jp
- 掲載URL
http://www2.toshiba-elevator.co.jp/elv/common/contents/products/new/new_spacelex/index.jsp
- 製品発売時期
2008年
- 更新日
2008年12月03日