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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

ED-117 新形状ペングリップシェーバー

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概要
製品の概要

一般的にシェーバーはパワーグリップで保持して髭を剃る様にデザインされていますが、細かな操作がしづらく、持ち手から肌を押しつけるように剃るために過度な押しつけ圧が発生し、肌を痛める原因となっています。
本事例のシェーバーではペングリップで保持可能な形状とし、T字カミソリの如く引きながら剃れるデザインとすることで、操作性が向上し、従来の課題であった肌への押しつけを軽減することができます。

人間工学的配慮視点

シェーバーをペングリップで保持可能とすることで、髭剃り時の細かい取扱いが可能となり、持ちやすいと感じられますが、この点を筋電図や肌への押し付け圧力を計測する人間工学実験を実施して定量的に裏付けました(ペングリップにおいてパワーグリップに比べて、前腕のEMGでは22%の低減,肌への押しつけ圧では85%の低減という計測の結果が得られました(統計的有意差有りp<0.0001))。 肌への過度な押しつけを軽減でき、シェーバーの根源的な性能である、深剃りと肌のヒリツキ軽減の両立に効果があります。また、T字カミソリと同様のペングリップが可能なことより、初めてシェーバーを使用される方にも違和感なく使っていただけます。

開発秘話

シェーバーの開発では、切れ味の改善が強く求められます。深剃りや剃り残しの改善の為に外刃(網刃)の開口率を大きくしたり、厚みを薄くしたりしますが、肌に強く押しつけてシェーバーを使用された場合に肌を傷める(ヒリツキ)要因となります。
肌を傷めずに切れ味の良いシェーバーの開発を考えていたときに、T字カミソリ型シェーバーの提案がありました。早速試作してみると、シェービングヘッドを横向きに配置して引きながら剃ることで肌への過度な押しつけが防止できること、更にはペングリップで使用すると髭剃り時の使い勝手が良いことが判りました。これらの効果は人間工学の視点で評価を行い、定量的な裏付けを得ることができました。
成果として、切れ味の向上と肌のヒリツキを軽減したペングリップシェーバー(三洋SV-GS1シリーズ)を商品化しました(2008年3月1日発売)。


評価結果データ
推薦者

認定人間工学専門家 石原茂和

お問い合わせ
企業名・担当部署名

三洋電機コンシューマエレクトロニクス(株) 家電事業部加西製造統括部

担当者名

佐野正人 様

その他連絡先

三洋電機株式会社 エコロジー技術研究所 メカトロシステム研究部 藤原義久 様

掲載URL

http://products.jp.sanyo.com/t-solid/index.html

製品発売時期

2008年

更新日

2008年08月22日



 


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