CW-103 中田窯 スープカップ
概要
愛媛県砥部地域は,伊予砥と呼ばれる砥石の産地で,砥石の切り出しの際に出る砥石屑を原料として磁器を生産したことが「砥部焼」の始まりです.砥部焼は,昭和51年に伝統的工芸品として指定され,伝統的な技法を現代に受け継いでいます.砥部焼の特徴は,手作りで使い勝手が良いこと,日常使用を意識した厚手に仕上げられた堅牢性があげられます.
一方で,日常使いのために厚手に仕上げることは重量の増加につながり,それを補うために持ちやすさなどを研究した人間工学的な設計が施されています。
匠の技
食卓の上で気取らず、あまり主張しすぎることなく、料理とけんかせずといった健康的かつ多用途に使える堅牢な食器をめざしています。
人間工学との接点
砥部焼では,ハンドル形状は,コーヒーカップ,マグカップ.ジョッキで分類し,それぞれ指を1本,2本,3本で使うように設計するそうです.本製品はスープカップで,ハンドルに第二指を通してカップを持ちますが,そのときに,第一指がハンドルの上側に置けるように上側にくぼみを付け,ハンドル下部は板状に近い形状としてハンドルと第三指の接触面積が大きくなるように設計されているのが特徴です.カップを持ち上げる際に,第一指,第三指の支持により,動作の負担が低減されます.重い原料に対して,ハンドルというインターフェースを工夫することで,持ちやすさを実現しています.
推薦者
三重県工業試験所 松岡敏生
お問い合わせ
- 企業名・担当部署名
中田窯
- その他連絡先
住所:愛媛県伊予郡砥部町総津159-2
TEL:089-969-2077- 掲載URL
- 更新日
2010年07月27日