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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

ED-107 スピーナチェア

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概要
製品の概要

着座と同時に座面が沈み込みながら後方へスライドするパッシブ・スライド・シート(PSS)機構と、背もたれのランバー(腰)部が前方にせり出すアクティブ・ランバー・サポート(ALS)機構が連動して、さまざまな姿勢や座り方をしても腰をしっかりサポートします。ランバーサポートは着座位置や姿勢の変化に自動的に追従するので調節の必要はありません。人がチェアに合わせて座るのではなく、チェアが人に合わせて動く、人にやさしい機構です。

人間工学的配慮視点

従来のオフィスチェアは、“深く(座面の後ろを空けないで)座って、背もたれにもたれる姿勢”を前提に設計されていましたが、実際に働いている人を観察した結果、腰をしっかり支えられる理想的な座り方をしている人は3割以下であることがわかりました(当社調査による)。その課題を解決するために、着座すると座面が沈みながら後ろに下がり、自然に正しい着座位置へ導くPSS機構と、着座位置や姿勢に合わせてランバー部が動くALS機構を連動させた世界初の新機構を開発しました。背もたれにはこの動きに対して柔軟に追従する、樹脂とゴムの中間の性能を持つエラストマーを採用。これを縦リブ構造にすることで、面ではなく線で背中に接触するため背中が蒸れる心配がありません。また座面の芯材にはたくさんのスリットが入っているので、座る位置が変わっても適切に圧力を分散し、長時間座っても快適です。

開発秘話

開発のきっかけは、「ショールームで座った時は快適だったのに、届いた椅子の座り心地が悪い」というお客様からの声でした。現場を訪問して、開発者が想定する理想の姿勢とはまるで違う姿勢で座っている人がたくさんいることに気づきました。チェアを選ぶときの座り方と実際の座り方が違うために「座り心地が悪い」と感じたようです。そこで現場での姿勢を観察したところ、予想以上に背もたれがきちんと使われていないという実態が明らかになりました。また人は座っている間も常に動いていますので、姿勢を変えるたびに調節しなくてもよいように、操作なしでさまざまな姿勢を支えることを目指して開発したのがこのチェアです。滋賀医科大学の垰田先生に医学的見地からご指導いただきながら開発をすすめ、客観的な評価は人間生活工学研究センター様に依頼しました。


評価結果データ
特許・意匠登録番号

特開2007-050121、特開2007-151582 他

推薦者

認定人間工学家 八木佳子

お問い合わせ
企業名・担当部署名

株式会社イトーキ マーケティング本部中央研究所Ud&Eco研究室

担当者名

八木佳子 様

e-mail

yagi9yw5@itoki.jp

その他連絡先

共同研究者:滋賀医科大学 垰田和史 准教授

taoda@belle.shiga-med.ac.jp

人間生活工学研究センター 様

web@hql.jp

掲載URL

http://www.itoki.jp/spina/

更新日

2008年08月22日



 


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