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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

GP-123 多様な姿勢変化を促すSIT-STAND VDTワークステーション

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改善前

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改善後

改善事例概要
改善事例概要(改善前)

VDT作業(コンピュータを用いたオフィス作業)は通常座位姿勢のままで行われます。

改善事例概要(改善後)

写真は北欧の某研究所のオフィスワークの事例です。北米・北欧を中心に立位・座位選択可能型VDT作業方式(Height-adjustable sit-stand VDT work)が普及しつつあります。立位高まで調整可能なテーブルと、ハイチェアを組み合わせて、作業者の好みや疲労度に応じて、立位・座位姿勢を選択できます。

人間工学的配慮視点

VDT作業は長時間持続的な座位作業になりがちです。可能な限り立位・座位を交互にとれることは局所筋負担の軽減、疲労の減少に貢献することは以前から知られており、主に生産ラインなどでスツールなどの導入が進められています。VDT作業においても同様に、立位・座位選択可能型VDT方式を導入する方が(1)局所筋負担の軽減、(2)作業パフォーマンスの向上、(3)覚醒水準の維持、(4)足のむくみ・だるさ軽減、などの報告があります。一方で、本方式で用いられるハイチェアは重心が高く不安定のため、不安定姿勢が現れる傾向があり、ハイチェアに座りっぱなしで作業する場合は通常のオフィスチェアで作用するよりも特に下肢への負担は高くなるので注意が必要です。

期待される効果
  1. 腰痛・肩こりなどの運動器疾患リスクの軽減
  2. 上肢の局所疲労感の軽減
  3. 作業パフォーマンスの向上
  4. 足のむくみ・だるさ感の軽減
評価結果データ

Takeshi EBARA et al.(2008) Effects of adjustable sit-stand VDT workstations on workers’ musculoskeletal discomfort, alertness and performance, Ind Health 46 (In press)

参考文献
Hedge A and Ray EJ (2004) Effects of an electronic height-adjustable worksurface on self-assessed musculoskeletal discomfort and productivity among computer workers. Proceedings of the Human Factors and Ergonomics Society 48th Annual Meeting, 1091-95.

Roelofs A and Straker L (2002) The experience of Musculoskeletal Discomfort amongst Bank Tellers Who Just Sit, Just Stand or Sit and Stand at Work. Ergonomics SA, 14(2), 11-29.

Wilks S, Mortimer M and Nylen P (2006) The introduction of sit?stand worktables; aspects of attitudes, compliance and satisfaction. Appl Ergon, 37(3), 359-65.

推薦者

認定人間工学専門家 井谷 徹

お問い合わせ
企業名・担当部署名

名古屋市立大学・院・医

担当者名

榎原 毅

更新日

2008年08月21日



 


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