- 日時 :2021年3月27日(土) 15:00~17:00
- 場所 :オンライン開催(Zoom)
- 参加費 :無料(電子メールにて事前申し込み)
- 定員 :60名(予定)
- 主催 :日本人間工学会 ビッグデータ人間工学研究部会,日本人間工学会 関西支部
- 内容/スケジュール
14:50 – 15:00 オンライン受付開始
15:00 – 15:05 本日の趣旨説明 新家 敦(担当幹事)
15:05 – 16:55 講演およびディスカッション *途中休憩を含みます
人間工学研究でありがちな統計怪析?の落とし穴
-データの質と研究の質について考えよう-
榎原 毅先生(名古屋市立大学)
16:55 – 17:00 クロージング・今後の案内 久保 博子(関西支部 支部長) - 講演会参加締切 :2021年03月26日(金)12時00分まで.
- 参加申し込み
連絡は電子メールにて,研究部会事務局 shiny@shimadzu.co.jp 宛てご連絡ください.
<電子メールタイトルを下記としてください>
「関西支部 ビッグデータ人間工学研究部会共催セミナー 参加希望」
<本文に以下記入ください>
・氏名 ・所属 ・連絡先メールアドレス
・日本人間工学会 ビッグデータ人間工学研究部会 部会員区分 (部会員|部会員でないが学会会員|非会員で一般|非会員で学生|今回入会を希望)
・講師に聞きたいこと・ディスカッションテーマ - 担当幹事: 岡田 明(大阪市立大学),新家 敦(事務局;島津ビジネスシステムズ)
講演概要・詳細:セミナー詳細(詳細は添付PDFファイルをご確認ください)
■講演者:榎原 毅(名古屋市立大学大学院医学研究科 環境労働衛生学分野 准教授)
■概要
人間工学研究では,人の行動を経時測定する各種ビッグデータや,オンラインによる大規模調査に代表される,大量な不連続・離散データを扱うことが多くなってきたと思います.そのようなビッグデータは,データの非独立性や仮説検定の理論上,従来の統計学が好んで扱ってきた「正規分布」を前提とした統計処理は不向きです.
また,ビッグデータ解析ではそのデータボリュームの多さから誤った関連性を見いだしてしまうこともあります.このように,誤ったデータ解析(統計怪析)で科学的な知見を歪めてしまうことのないよう,データの特性に応じた解析方法を採用することは重要です.
また,近年の計測技術の発展に伴い,人の行動に関する情報は大量に,リアルタイムに,そして多変量に収集できることは大きな恩恵を私たちに与える一方で,それらデータの「量」と「質」は別次元の問題です.
近年のAI・ビッグデータ時代において「データをたくさん取ると研究の質が高い」と漠然と捉えている方も少なからずいるかもしれません.科学的知見の質はどこから来るのでしょうか? 研究のデザインやRisk of Bias,欠測値のことなど,多面的な側面で科学的知見の質は定められ,私たちが当たり前のように使っているp値は科学的知見の質を限定的に保証しているに過ぎません.このように,「データの質」はどのように考えればよいのか,「学術研究の質」はどのように定義され,どのように評価されているのか,近年の動向を俯瞰し,ビッグデータ時代の統計解析に関する注意点を紹介したいと思います.
学生・若手のみならず,シニア・ベテランの皆様にもご参集いただき,ご一緒に本テーマについてディスカッションする場にしたいと思います.