Vol.73 2023年11月22日
会報・人間工学専門家認定機構広報担当
目次
報告
日本人間工学会第64回大会
2023年9月7日(木)~8日(金)に千葉大学で開催されました日本人間工学会第64回大会では,人間工学専門家認定機構の企画として,CPEJ企画シンポジウムと若手支援のランチョンセミナーを実施しました。
【報告1】CPEJ企画シンポジウム ―令和4年度ABW委員会の活動報告―
笹川 佳蓮((株)イトーキ)
〇開催日:2023年9月7日(木) 13:00~14:00
ABW委員会が主催して,令和4年度の活動報告として,4件の講演を行いました.
- 講演1. アクティビティベースワーキング(ABW)の実施例 〇菅野 誠
アクティビティベースワーキング(ABW)の実施例では、菅野氏が所属している三幸エステート(株)が考えるオフィスづくりやワークシーン、9つのアクティビティについて発表がありました。発表の後半では、最近のオフィス事例を用いてオフィスの構成要素や来てもらえるオフィスの要素についても紹介いただきました。
- 講演 2.NTTファシリティーズのABW実施例 〇吉井 隆
NTTファシリティーズのABW実施例では、「社会・働き方・働く場の動向」と「ABW時代のメインオフィス」について、吉井氏から発表がありました。ABW時代のメインオフィスについては、Face to Faceがもつ3段階の効果、吉井氏が所属するNTTファシリティーズが考える7つのアクティビティとアクティビティに紐づくシーンについて紹介いただきました。
- 講演3.アクティビティベースワーキング(ABW)に関する人間工学的国際標準制定の取り組みの進捗
兵頭 啓一郎、〇福住 伸一、八木 佳子、山本 雅康、笠松 慶子
アクティビティベースワーキング(ABW)に関する人間工学的国際標準制定の取り組みの進捗では、国際標準を制定するにあたり実施した調査や現状の開発状況について、福住氏から発表がありました。現在の開発状況は、TRの段階であり、早ければ来年春のワーキングで展開できるとのことです。
- 講演4.ISO TR 9241-502 Ergonomics of human-system interaction — Part 502: Ergonomics aspect of Activity Based Working 紹介
〇兵頭 啓一郎、福住 伸一、八木 佳子、山本 雅康、笠松 慶子
標準の種類や分類、これからの働き方にあったABWに関する人間工学の規格づくりについて、兵頭氏から発表がありました。現在、ABW委員会では、良好な働く環境を正しく選ぶことが可能な規格をつくるために、現在調査・計画・企画を進めているとのことです。
【報告2】若手支援ランチョンセミナー
山田 幸子(本田技研工業(株))
〇開催日:2023年9月8日(金) 12:20~13:20
『ジブンとミライと人間工学 ~学生同志や企業の先輩との交流カフェ~』
人間工学専門家認定機構・JES若手支援委員会
若手への、専門家資格制度のPRを兼ねてJES若手支援委員会とコラボしランチョンセミナーを開催しました。人間工学が社会でどう役立つのか?等、若手の疑問・不安払しょくを目的に、社会で人間工学を実践している歳の近い先輩や準専門家資格を持つ院生を招き、昼食を取りながら和やかな雰囲気でわいわいディスカッションをしました。台風接近の悪天候の中、6名の登壇者と14名の参加者が会場に集まりました。
参加者からは、「有意義かつ刺激的な時間だった」、「研究への意欲がわいた」等の感想が寄せられ、登壇者からも、「自分自身も学びを得た」、「通常の学会では交流の機会が少ないのでよかった」、「今回の繋がりを大事にしたい」等の感想が寄せられて、活発な意見交換となり、盛会で終えることができました。
今後に向けたリクエストもいただきましたので、当機構としてもこのような支援を継続して、人間工学の実践をサポートしながら機構の認知度アップ・資格取得につなげたいと考えています。
専門家の新規登録
(50 音順、敬称略)
- 認定人間工学専門家
(2023年11月1日認定)太田裕介、小松新始、高橋梓帆美、髙橋謙介、中村哲、新田翔吾、日高信幸、Reji Baby
認定状況
2023年11月20日現在(2023年4月1日からの人数増減)
- 人間工学専門家 216名( + 4名)
- 人間工学準専門家 184名( +6名)
- 人間工学アシスタント 17名( ± 0名)
- シニア人間工学専門家 16名( +3名)
編集後記
人間工学会では,秋から冬にかけての支部大会のシーズンを迎えております.私が所属しております東海支部大会では,人間工学専門家認定機構の紹介やCPEとして活躍されている方の事例紹介を行いました.大会は対面形式で懇親会も開催することができました.他の支部大会でも,積極的に機構の紹介を行なっていきますので,皆様も是非ご参加ください.(広報担当 松岡)