機構について(初めての方へ)

 

認定人間工学専門家とは何ですか?

日本人間工学会認定人間工学専門家は,人間工学の知識、技術、問題解決能力を充分に持ち、実践できる人材です。資格を取得した方々は、それぞれの職場で専門性・信頼性を活かし、広く活躍しています。
この資格は国際人間工学連合(IEA:International Ergonomics Association)の認証(IEA Endorsement)を取得しています.

どのような方が認定を受けていますか?

■認定人間工学専門家
社会の第一線で人間工学を実践されている方、例えば会社や団体において人間工学分野の業務を担当されている方、大学で人間工学関連の研究・実践をされている方などです。

■認定人間工学準専門家
大学で人間工学関連の専門教育を受け、これから認定人間工学専門家の資格取得を目指している方、又は大学を卒業後、人間工学関連の仕事に携わり、将来認定人間工学専門家の資格取得を目指している方などです。

*認定人間工学アシスタントは、2024年度に「認定人間工学プラクティショナー」に名称を変更し、応募要件についても変更予定です。ご応募を検討されている方はご注意ください。(2024.4)

認定専門家

「認定人間工学専門資格制度」とは何ですか?

人間工学の品質の維持向上と人間工学の普及のため、人間工学実践者を認定する制度として2003年8月に活動をスタートしました。
試験の実施や登録など、一般社団法人日本人間工学会に設置された「人間工学専門家認定機構」によって運営されています。認定機構を運営する幹事会メンバーは全員専門家によって構成されています。

資格を取得するとどんなメリットがありますか?
あなたの仕事と専門を、容易に伝えられます。

人間工学という言葉は普及していますが、人間工学が仕事の中心になっている専門家がいることや、人間工学がひとつの職域を形成していることは、一般の方には、まだ十分に理解されていません。客観的に認定された資格として、「人間工学専門家」を名乗ることで、あなたの仕事、職域、専門性を伝えやすくなり、その結果、さまざまな相談を寄せられやすくなるなど、円滑なコミュニケーションをとりやすくなります。

例:

  • 家電関連の雑誌より相談があり、人間工学専門家として記事を寄稿した。それを起因に仕事上のつながりを持つことができ、継続的に相談をうけている。 (コンサルティング業)

 

職場の内外、国内外で、プロフェッショナルとして認められ、
信頼が得られます。

専門家としての知識や技術は、その分野に精通した人以外からは、わかりにくいものです。国際人間工学連合(IEA)からも認められた本資格※を得ることで、あなたが高い知識や技術を持った専門家であることを、職場の同僚や上司、取引先やお客様などに認められ、信頼を得やすくなります。

※認定人間工学準専門家と認定人間工学アシスタントはIEA認証ではありません。

例:

  • 所属企業では、認定人間工学専門家(CPE-J)が多数いることをアピールしている。このアピールが仕事の受注にもつながっている。(IT会社勤務)
  • WELL認証(健康的な建物についてのアメリカ発の認証制度)の取得を計画している企業から、認証のポイントを得るためにプロジェクトへの人間工学専門家の参画が必要という理由で、勤務先に問い合わせがあった。そこから、セミナー・職場観察と改善提案、従業員の方へのサポートを実施することにつながった。 (メーカー勤務)
  • タブレットアプリ画面のデザイン案件にて、ユーザビリティ/アクセシビリティに関する認証を取得したい、というお客様の要望があり、実際に認証取得に向けてのコンサルティングを行った。CPE-Jの資格をもっていたことがお客様や認証機関との信頼関係を醸成する上で役に立った。(IT会社勤務)
  • 企業向けのスマホアプリ開発案件にて、そのユーザビリティ・テストに、専門家の実施を条件として求められた。CPE-Jの資格をもっていたことで問題なくプロジェクトを遂行できた。(IT会社勤務)
  • CPE-Jの資格取得者への仕事依頼の問い合わせがあった。(コンサルティング業)

 

就職、転職などの際に有利です。

あなたの高い技能や専門性を客観的に証明するものであり、就職、転職などの際にアピールしやすくなります。

例:

  • CPE-J資格保持者であることを評価され、UXに関するコンサルティング会社への転職ができた。(コンサルティング業)

 

専門家同士のネットワークができます。

人間工学の専門家が、一人しか居ない職場も多いと思います。そのような状況で、自分では解決できない課題があったときなど、認定人間工学専門家の人的なネットワークを通じて解決をはかるこができます。認定人間工学専門家は、機構の開催するセミナーや総会、講演会などのイベントにて、人間工学に関する最新情報・動向について相互に情報交換を行うことができます。

例:

  • 専門資格をもったことで、他の人間工学専門家から声がかかり、専門書の共著をすることになった。(IT会社勤務)
  • 人間工学専門家認定機構が主催するイベントなどで、企業の専門施設に訪問(例:研究所、企業の研究施設など)することができる。プレゼンやセミナーなどで、説明の事例としても適切な形で取り入れて説明ができるので、信頼を得られる。(コンサルティング業)
  • 人間工学専門家認定機構の施策・活動を通して、従来繋がりのなかった専門家との深い交流を持つことができ、自身の知見や専門情報の問い合わせ先が広がった。(コンサルティング業)
  • 会員同士のつながりから、他分野の類似課題の解決事例を聞くことができ問題解決のヒントにすることができる。(例えば、ITのユーザビリティから医療ユーザビリティへの応用等)(コンサルティング業)
どうすれば認定人間工学専門家になれますか?

毎年開催される資格認定試験にご応募ください。試験は筆記試験・小論文と面接試験です。また、準専門家の試験は書類審査で、応募は随時受付けています。
応募締切や試験日などについての詳細は応募要領をご確認いただくか、事務局へメールでお問い合わせください。

*認定人間工学アシスタントは、2024年度に「認定人間工学プラクティショナー」に名称を変更し、応募要件についても変更予定です。ご応募を検討されている方はご注意ください。(2024.4)

資格の種類を教えてください。

次の3つの認定資格があります。

資格の種類 主に取得する方・受験資格 国際人間工学連合(IEA)認証
認定人間工学専門家
主に取得する方
  • 企業内での人間工学エキスパート
  • 大学など教育機関で人間工学関連科目を指導・研究している方
受験資格

「大卒で専門教育3年以上+実務経験2年以上」または「大卒+実務経験7年以上」

認定人間工学準専門家
主に取得する方
  • 主に大学で人間工学を学んだ方や大学院在籍者
  • 実務をしている方
受験資格

「大卒+専門教育3年以上」または「大卒+実務経験5年以上」

認定人間工学アシスタント
主に取得する方
  • 実務をしている方など
受験資格

*認定人間工学アシスタントは、2024年度に「認定人間工学プラクティショナー」に名称を変更し、応募要件についても変更予定です。ご応募を検討されている方はご注意ください。(2024.4)

認定人間工学専門家はどのような専門分野の方が多いですか?

現在最も多いのは「ユーザビリティ(評価)」の分野です。製品開発における使いやすさの重要性が高まっていることから年々専門とする方が増えています。他には「安全・事故」「人間特性」「応用人間工学(一般)」「設計・デザイン」「生体計測」「VDT関連」「動作・姿勢」「高齢者」「インターフェイスデザイン」など多岐にわたります。

人間工学はどこで学べますか?
大学・大学院、セミナー、学会などで学べます。

人間工学は、大学・大学院、専門学校などで、学ぶことができます。例えば、使いやすい住居や製品開発を目的とした建築、設計・デザイン、人間を含めたシステムの最適化をはかる管理工学や経営工学、安全工学の一部として、人間工学を学べます。また、医療、福祉、被服など、人間特性の理解を必要とする多くの学部、学科にも人間工学に関する授業があります。

学校以外では、学会の主催するセミナー、人間工学に関する書籍で学ぶこともできますし、学会(大会、支部大会など)に参加したり、論文集を読むことで、さまざまな研究事例や活用事例を学べます。学会誌「人間工学」は、創刊から全ての号を、下記サイトから無料で読むことができます。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jje/-char/ja