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刊行物・成果物

学会からのメッセージ

Topページ【学会からのメッセージ】に過去に掲載したメッセージです。

2024年1月15日

理事長からのメッセージ

2024年,日本は大変なスタートとなりました.元日に発生した令和6年能登半島地震,翌2日に羽田空港で発生した航空機の衝突事故,さらに翌3日に北九州市小倉北区の中心市街地で発生した大規模火災…犠牲になった方への哀悼の意を表するとともに,被災された方々へお見舞い申し上げます.また,少しでも早い復興を祈念致します.

ところで,2日に発生した航空機事故の後には,テレビやインターネットの報道等にてヒューマンファクターという語を聞く機会が増えました.人間工学会はその英称がHuman Factors and Ergonomics Societyであるように,ヒューマンファクターの学会です.もしかすると当学会が率先して声明を出すべきだと考えられる方もおられるかもしれません.しかしヒューマンファクターを専門とする学会だからこそ事象を慎重に扱う必要がある…すなわち事実関係の把握やそれに基づいた分析や提言が必要とされるのです.事象を科学的かつ客観的に捉えることこそがアカデミアの役割だと思っています.

さて2024年,日本人間工学会は設立60周年を迎えます.人間工学が扱う対象(応用領域)は技術や社会の変化とともに少しずつ変化していますが,基本的な考え方は変わっていないと思います.しかし最近,例えば30年前と比べても「人間工学」に元気がなくなってきたように感じます.その理由の1つとして「人間」のことを考えたものづくりやシステムづくりが社会に浸透し,それが当然のことになってきたことが挙げられるでしょう.例えば「使い勝手」について,誰もが議論,批評し,理想像を提案することができるようになってきた昨今,社会的見地から,「人間工学」の独自性や専門性がわかりにくくなってきたのではないでしょうか.そしてもう1つの理由は関連する専門分野(学協会)がたくさん出現したことだと思います.そのような中,必ずしも特定の応用領域を持つわけではない人間工学(逆にあらゆる領域が人間工学の潜在的な応用領域となり得る)は,社会や産業界に,わかりにくさや取っ付きにくさを与えているのではないでしょうか.このような現状を踏まえ,日本人間工学会第8期理事会では人間工学のプレゼンス向上を掲げ,人間工学が,再度,社会に浸透するよういくつかの取り組みを行ってきました.そして本年,設立60周年を迎えるにあたり,さらにいくつかの取り組みや社会に向けた発信を企画しています.人間工学が社会に欠かすことのできない分野であることを社会や産業界に広く再認識して頂けるよう,人間工学に携わる会員のみなさまとともに,「人間工学」をそして日本人間工学会を盛り上げていきたいと思います.
2024年1月  理事長 鳥居塚 崇

2023年1月19日

理事長からのメッセージ

新型コロナウィルスと付き合い始めて3年も経つと,私たちは徐々にどのように付き合うべきかわかるようになってきました.2023年は対面によるミーティングや会議,研究会等の機会がますます増え,各所で活発な議論を見ることができそうです.しかし一方では,すべての生活がコロナ前に戻るわけではなさそうです.対面での会議や講演会の代わりとして普及したzoom等のシステム,在宅ワークを余儀なくされたメンバー同士がスムーズに作業を行うためにさらに普及したTeams等の社内コミュニケーションツール等は,ポストコロナ社会を見据えた現在では欠かすことのできないツールであるだけでなく,もはや社会基盤とさえなっています.新型コロナウィルスによるパンデミックを通じて,私たちの身の回りの技術が,またそれによって社会が,働き方が,生活が大きく変化しています.
いまこそ人間工学が活躍する時機ではないでしょうか?! 会員の皆さま,積極的な研究を展開し,その知見を発表・共有するとともに,社会全体に発信し,私たちの仲間を増やしていきましょう!
(理事長 鳥居塚 崇)

2022年10月6日

学会からのメッセージ

日本人間工学会では2021年7月に臨時委員会としてSDGs検討委員会を設置し、人間工学および日本人間工学会として今後どのような取り組みが必要となるかを議論しました。その内容を基に、2040年までに達成すべき9目標(Goals)と41の解決すべき課題(issues to be addressed)、そして105のアクション項目(value-added action topics)をバックキャスティング手法によりまとめたものが、本提言書「持続可能な人間工学目標2040 (SEGs 2040)」です。ぜひご覧ください。

  • SEGs2040(持続可能な人間工学目標2040) 最終版
    タイトル:持続可能な人間工学目標2040(SEGs2040)
    ~SDGs時代に求められる人間工学未来アクション・ビジョン~
    PDF:SEGs2040

2022年1月5日

理事長からのメッセージ(2022年)

会員の皆様の本年のご多幸を心よりお祈り申し上げます。また世界中の人々の安全・安心の生活と世界の平和を祈念いたします。
現在、感染症対策やSDGs推進といったテーマに世界で多くの人が取り組んでおり、人間工学に関わられている皆様もこれらに取り組み、貢献されています。一方でこれらのテーマは人間工学との関連が薄いと感じている方もおられると思います。昨年、国際人間工学連合(IEA)にて人間工学のコア・コンピテンシーが改訂され、そこにはあらゆる活動において人間工学が貢献できることが記されています。人間工学者は人と関わりのある要素を調和させることができる、包括的アプローチを実践できる人と言えます。これは分野を問いません。本学会には様々な分野の人間工学の専門家、そして事例が集まっており、皆様のお仕事と異なった分野の事例からも多くのヒントを得ることができます。今後も場所を問わないオンラインでのイベントも推進していきますので、是非、ご参加いただき、人間工学的アプローチの知見を発表・共有していきましょう。(理事長 吉武良治)

2021年1月6日

理事長からのメッセージ(2021年)

新型コロナウイルス感染症により影響を受けられた皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。また日々、献身的な努力をされている医療関係者の方々、そして健康と生活を支えてくださっているすべての関係者の皆様に、敬意と感謝を表します。現在、世界中で私たちの働き方や生活様式の変化を余儀なくされています。急激な変化は様々な観点で不調和を招くこともありますが、人間工学はこの働き方や生活の変化をよい方向へ導くための科学です。学会員、そして人間工学を実践されている皆さまの活動や成果を今年も積極的に発信、共有していきましょう。(理事長 吉武良治)

2020年7月21日

令和2年(2020年)7月豪雨について

このたびの豪雨災害により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。数知れない感染症の危険性が予想されるなかで、医療、災害復旧の関係皆様のご尽力に敬意を表します。ウイルスや細菌と戦うには、科学的知識と生活の知恵のどちらも必要ですが、実行するためのストレスは日を追うごとに大きくなることが予想されます。どうぞご自身の健康状態を第一にお考え下さるようお願いいたします。

2020年3月27日

新型コロナウイルスの公衆衛生危機に対する、医療関係をはじめとする皆様のご尽力に敬意を表します。感染によって命を落とされた方のご冥福をお祈りするとともに、困難に向き合われている皆様に心からお見舞いを申し上げます。働き方や暮らし方の変革、様々なことの我慢が余儀なくされる中で、個人の生命の安全と健康的な社会をどうすれば維持できるのか。日本人間工学会は人間工学ができることを求めて国際人間工学連合IEAへ世界に先駆けてアクションプランを発信しました。IEAウェブサイトもご覧ください。
▶詳しくはIEAウェブサイトを参照ください:https://www.iea.cc/
▶掲載記事ページ:IEA societies respond to coronavirus pandemic


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